第2章 環境概論 重要ポイントまとめ

環境基準

環境基準は、大気の汚染、水質の汚濁、土壌の汚染及び騒音について、人の健康を保護し、及び生活環境を保全する上で維持される事が望ましい基準として定められている。

環境基準の達成及び維持を図るため、各種の対策が講じられてられいるが、事業者が厳守すべきものとして排出基準等がある。例えば、大気汚染防止法の排出基準、水質汚濁防止法の排出基準、騒音規制法の規制基準など、規制対象となる法の基準の厳守が挙げられる。

微小粒子状物質(PM2.5)は、浮遊粒子状物質(SPM)のうち、粒径2.5ミクロン(0.0025mm)以下の小さなものである。

微小粒子状物(PM2.5)には、ディーゼル自動車や工場、事業場から大気中に排出された一次粒子と、ガス状で排出された硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx).揮発性有機化合物(VOC)が、大気中で反応・生成した硫酸塩、硝酸塩、有機炭素粒子などのニ次粒子がある。

微小粒子状物(PM2.5)の健康影響は、浮遊粒子状物質(SPM)と同様に呼吸器等への影響であるが、浮遊粒子状物質(SPM)よりも平均粒径が小さいことから、肺の奥深くまで、入り込みやすく、有害物質も含まれており、健康への影響は大きい。

令和元年度の全国の地方公共団体の公害苦情受付件数は70,458件で、このうち、環境基本法で定める典型7公害は約7割、産廃物投棄など典型7公害以外の公害が約3割

典型7公害以外の苦情件数は23,903件で、廃棄物の投棄の苦情件数が10,421件と半数近く(43.6%)を占める。

産業廃棄物の場合、投棄量が多く、多数の業者が係わるなど、大きな社会問題となる事件が多い。

「地球の温暖化(気候変動)

大気中の二酸化炭素、メタン、一酸化炭素等の温室効果ガスは地球から熱を逃がしにくくし、地球を生物の生存に適した気温に保っている。しかし、人間活動の結果として、温室効果ガスの濃度が急激に上昇しており、これが気温の上昇をもたらし、気候の変化、さらには海面の上昇、降水量の変動、生態系の構造変化等を生じさせ、人や生物の生活環境、農林水産業に甚大な影響を与えることが懸念されている。

二酸化炭素の地球温暖化への寄与同様は大きく、温室効果ガスの総排出量の76%とみられており、その内の65%が化石燃料の燃焼で生じ、残り11%が山火事などが原因と報告されている。